負傷の三笘薫はアジアカップに出場するのか? プレミアリーグ復帰はいつ?

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ブライトンは12月21日(日本時間22日)、ライバルのクリスタル・パレスを相手に黒星を免れたが、キープレイヤーである三笘薫を負傷で失った。

三笘の離脱はバルセロナからレンタル移籍しているアンス・ファティ、フリオ・エンシソ、ソリー・マーチの負傷に続いたかたち。マーチがひざのケガで2023-2024シーズンの残りを欠場見込みとなるなど、ブライトンは攻撃陣にケガ人が相次いでいる。

1月から2月にかけて開催されるアジアカップへの招集が危ぶまれていた三笘だが、日本代表は1月1日に同選手の招集を発表。ブライトンのロベルト・デ・ゼルビ監督を大きく驚かせた。

三笘はアジアカップに出場できるのか。最大でプレミアリーグの何試合を欠場するのか。『スポーティングニュース』がまとめる。

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三笘薫の負傷状況

デ・ゼルビ監督は昨年末、三笘は4~6週間の離脱見込みと明かした。

三笘が足首をケガした日から4週間なら、試合出場へのフィットネスを取り戻すために必要な時間を無視した場合、復帰は最短で1月18日となる。6週間離脱なら、最短で2月1日だ。

選手本人は先日、フォロワー140万人超のインスタグラムにクリスタル・パレス戦の写真とともに、「少し離脱になりますがまた強くなって帰ってきます」と投稿した。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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三笘はブライトンでの1年目、2022-2023シーズンを通じて欠場5試合だった。今回の離脱ではそれ以上の試合を欠場することになる見込みだ。

ほぼ常に出場していた昨季の水準からも、2023-2024シーズンのスタートは三笘にとって厳しいものだった。開幕からの3か月でクラブと代表を合わせて18試合に出場。そのうち、フル出場は12試合で、残る6試合のうちの半分にあたる3試合で81分超のプレイだった。

昨季2月のボーンマス戦で終盤に決勝点をあげた際、デ・ゼルビ監督は試合を通じて脅威を与えるという理由から、三笘を交代させることはないと話した。

だが、ブライトン指揮官はそのアプローチをやや見直さなければならなかった。三笘が国内でも欧州でも戦う新たな経験に適応する必要があると認識したのだ。今季、ブライトンはUEFAヨーロッパリーグに出場しており、今季最初のインターナショナルブレイクを前に、ブライトンは8日間で3試合をこなした時もあった。

三笘はその3試合すべてでフル出場し、欧州の舞台におけるアウェーデビュー戦でチームの2点目をお膳立てしている。10月5日(同6日)のマルセイユ戦だ。ブライトンは2点ビハインドから巻き返し、2-2で引き分けた。

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9月24日(同25日)のボーンマス戦でも、ハーフタイム明けに三笘を投入したことが奏功。三笘が2得点をあげ、チームは3-1で勝利している。

ブライトンが3-2で勝利した11月25日(同26日)のノッティンガム・フォレスト戦を欠場した三笘だが、続くチェルシー戦では後半に途中出場した。

三笘薫は試合出場が多すぎる?

クリスタル・パレス戦後、松葉杖を使って会場を後にした三笘は、パスカル・グロスの同点弾をアシストし、チームがブレントフォードに2-1で勝利した12月6日(同7日)の試合を最後に得点に関与していない。クリスタル・パレス戦で4試合連続だ。

Kaoru Mitoma Brighton
(AFP/Jiji Press)

日本代表では、ラウンド16まで勝ち進んだFIFAワールドカップ2022から2023年9月まで9試合連続で出場。3月と6月の3試合で2得点、2アシストを記録し、ドイツに4-1で快勝した9月の一戦にも出場している。だが、これが三笘にとって2023年最後の代表戦出場となった。

その後、三笘はトルコ戦でベンチに座り、10月のカナダ戦とチュニジア戦に向けても当初は招集されたが、「体調不良のため」という理由で離脱。日本代表はニュルンベルクの奥抜侃志を追加招集している。

三笘はさらに11月のワールドカップ予選も欠場した。

三笘薫はアジアカップに出場する?

負傷でアジアカップ出場が危ぶまれるのは確かだ。24チームが出場する同大会の開幕には間に合わないと見られる。だが、日本は大会終盤まで彼を必要としないことを願っているかもしれない。

カタールで開催されるアジアカップは、現地1月12日に開幕。日本は2日後にドーハでのベトナム戦で大会デビューを飾る。デ・ゼルビ監督が明かした見込みのうち、最短での復帰が実現した場合、三笘は1月19日に行われるグループステージの2戦目から出場機会を競うかもしれない。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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デ・ゼルビ監督は「メディカルスタッフからは4~6週間必要と聞いていたから、本当に驚いている」と、三笘がアジアカップに向けた日本代表メンバーに選ばれたことに驚きを表した。

「彼がアジアカップで試合に出ると考えるのは難しいと思う」

「だが、私は三笘やウチの全選手のファンだ。だから、彼らが代表でプレイできれば、私とはとてもうれしいし、非常に誇らしい」

グループステージでは、ランキングで下回る相手に三笘を温存することが想定される。

日本のFIFAランクは17位で、ベトナムは94位、イラクは63位だ。グループD最終戦でFIFAランク146位のインドネシアに日本が苦しめられたら、さらに衝撃的と言えるだろう。

日本はグループステージを首位通過した場合、三笘の当初の最長離脱期間(6週間)まで3日という現地1月29日の決勝トーナメントで、3位通過の最高成績チームという、比較的与しやすい相手との対戦になる。

その後、準々決勝は現地2月2日か3日に行われ、日本はFIFAランク25位のオーストラリアとの対戦が想定される。日本以外にFIFAランクで55位以内に入る3チームのひとつだ。

オーストラリア以外の2チームは、イラン(21位)と韓国(23位)。現地2月6日と7日に行われる準決勝で、日本は対戦する可能性がある。決勝は現地2月10日、三笘の負傷離脱から7週間超となる。

三笘薫はいつプレミアリーグの試合に復帰する?

三笘の離脱が7週間以上になったり、日本代表に合流しない場合を除き、三笘のブライトン復帰はアジアカップにおける日本の成績次第となる。

現地1月24日のグループステージ最終戦が日本とって大会最後の試合になった場合、三笘は1月30日(同31日)の敵地でのルートン・タウン戦で復帰するかもしれない。

日本がラウンド16以降に勝ち進む場合、三笘が2月1週目に行われるホームでのクリスタル・パレス戦を欠場することは確実だろう。準々決勝を突破すれば、翌週のトッテナム戦にも出られない。

デ・ゼルビ監督が最も望んでいないのは、三笘を再び起用できるようになるのが、アジアカップ決勝の8日後に予定されている2月中旬のシェフィールド・ユナイテッド戦になることだ。

それまでに、ストーク・シティとのFAカップ3回戦や、勝ち進んだ場合の同大会4回戦を含め、三笘は合計8試合を欠場する可能性がある。

Brighton Amex Stadium general

三笘薫のブライトンでのスタッツ

三笘はプレミアリーグデビューシーズンに7得点をマーク。岡崎慎司と香川真司を1得点上回り、日本人選手のプレミアリーグシーズン最多得点記録を更新した。

だが、ブライトンの攻撃における三笘の効果を示すのは、もっと細かいスタッツだ。

2022-23シーズン、三笘はテイクオン(58)で5位、前方へのキャリー(143)でブカヨ・サカに次ぐ2位、ペナルティーエリアへのキャリー(85)でモハメド・サラーに次ぐ2位という数字だった。

2023-24シーズンもリーグ開幕から6試合で3得点、3アシストを記録。ウォルバーハンプトン戦では長距離の突破からのゴールを決め、プレミアリーグ月間最優秀ゴールを受賞している。

ここ15試合の出場では2アシストを記録するも無得点と、三笘の高い水準からは少しトーンダウンしている。しかし、エネルギッシュなパフォーマンスと攻撃面で脅威を与える力が、ブライトンにとって非常に重要であることは変わらない。

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三笘薫の契約や年俸

ブライトンは2023年10月、三笘と2027年6月までの新契約を結んだことを発表した。デ・ゼルビ監督は「素晴らしい知らせだ」と話している。

「薫は我々のトッププレイヤーだ」

テクニカルディレクターのデイビッド・ウィアーは、契約延長を「ファンタスティック」と表現している。

「昨季、薫はプレミアリーグに適応し、すぐに我々の最も重要な選手のひとりとなった」

「彼の成功は、その獲得に一定の役割を担い、本人がレンタル移籍で重要な経験を積み、さらにロベルト(デ・ゼルビ)のトップチームにおける重要な存在となる助けにもなった技術部門の仕事ぶりを反映している」

三笘は2021年にブライトンと2025年までの4年契約を結んでいた。『Spotrac』によると、週給は8万ポンド(約1432万円/1ポンド=179円換算)、年俸420万ポンド(約7億5180万円)という。

Kaoru Mitoma of Brighton and Hove Albion
Koji Watanabe/Getty Images

三笘薫の移籍情報や市場価値

Football Insider』は、マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが三笘を注視していると報道。同メディアの情報筋によると、最低7000万ポンド(約125億3000万円)での三笘売却がブライトンのプランの一部という。

ブライトンはグロスやエバン・ファーガソンなど、重要な選手と待遇を改善した上で長期契約を結ぶことが多い。だが、スター選手の移籍を認める方針でもある。そして再び成功のシーズンとすれば、三笘に関心が寄せられると確信している。

守備的ミッドフィルダーのモイセス・カイセドは、ブライトンからの移籍を希望していたが、2023年3月に契約を2027年まで延長した。だがその5か月後、イギリス史上最高額となる1億1500万ポンド(約205億8500万円)の移籍金でチェルシーに加わっている。

カイセドは年齢から三笘より価値が高いが、7000万ポンドという値札は、2021年にブライトンがJリーグの川崎フロンターレから250万ポンド(約4億4750万円)で獲得した選手がいかに輝く存在かを示している。

Kaoru Mitoma
時事通信

三笘薫は2024年に移籍する?

三笘はブライトンで幸せだと言われる。だが、UEFAチャンピオンズリーグに出場する可能性は魅力的な要因となるかもしれない。マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は、三笘を評価している。シティは夏にジェレミー・ドクを獲得する前に三笘への関心が噂された。

また、ユナイテッドも以前から三笘獲得の動きが噂される強豪のひとつだ。同クラブはエリク・テン・ハーフ監督と衝突したジェイドン・サンチョの放出を目指している。

※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。
翻訳:坂東実藍
編集:スポーティングニュース日本版編集部

著者
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Ben Miller is a content producer for The Sporting News.

坂東実藍 Miran Bando Photo

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。