ロサンゼルス・レイカーズはNBA初のインシーズン・トーナメントで優勝を飾って以降、直近の12試合で9敗を喫した。2023-2024シーズンの折り返しが近づく中で、17勝18敗という成績だ。
その結果、ダービン・ハム・ヘッドコーチに対する重圧は高まっているようだ。
『The Athletic』のヨバン・ブーハ記者とシャムズ・シャラニア記者は最近、状況を知る6人の関係者の話として、「現在のレイカーズのロッカールームとハムHCの間には深い溝がある」と報じた。
6人の情報源が同じような考えということは、ハムHCの今後が暗いことを示しているかもしれない。直近の噂が今後のレイカーズにとって何を意味するかを見ていこう。
レイカーズはダービン・ハムHCを解任する?
ブーハ記者とシャラニア記者の報道は、レイカーズがホームでジミー・バトラー欠場のマイアミ・ヒートに14点差で敗れてから半日も経っていない。10試合のうち9試合をホームで戦う中で、レイカーズにとっては最悪のスタートとなる屈辱的な黒星だ。
匿名の情報源によると、レイカーズのロッカールーム内の亀裂は、ハムHCがローテーションとスターティングラインナップを極端に調整したことに端を発するという。
今季、ハムHCは何度か大きなラインナップの変更に踏み切ってきた。そのうちのひとつが、開幕から9試合でオースティン・リーブスをベンチスタートにし、キャム・レディッシュを先発出場させたことだ。また、直近ではディアンジェロ・ラッセルをベンチスタートにし、レブロン・ジェームズにポイントガードの役割を託した。
12月31日(日本時間1月1日)のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で、ハムHCは先発ユニットをジェームズ、アンソニー・デイビス、八村塁、トーリアン・プリンス、ジャレッド・バンダービルトにした。スターターの5人全員がフォワードという選択は人々を驚かせた。
そしてその結果、レイカーズはインシーズン・トーナメントの準決勝で快勝したペリカンズに20点差をつけられて敗れている。
ペリカンズ戦後、ジェームズはあからさまにリーブスをスターティングラインナップに戻すべきとの見解を示した。報道陣に「オースティンは素晴らしい。どこにいてもオースティンのことが好きだ。もちろん、コートで彼と一緒にいられるのはいつも素晴らしいことだよ」と話している。
「ベンチスタートだろうが先発出場だろうが、僕は彼にコートにいてほしい。彼はプレイをつくる」
トレードの噂が飛び交い、チームの成績に対する不満が高まる中で、ハムHCは1月3日(同4日)のマイアミ・ヒート戦に向けて楽観を示し、「昨季はこの時期で14勝20敗だった。だから経験してきたことだ。極端ではないが、不快なのは確かだがね」と話した。
「17勝17敗で、年明けから集中する時間が2日あった。基本的には、十二分の余地があるという結論に達している」
八村とラッセルが不在だったヒート戦で、ハムHCはジェームズ、リーブス、レディッシュ、プリンス、デイビスというスターティングラインナップを選択。しかし、結果は変わらなかった。
ジェームズは今季自己最少の12得点にとどまり、レディッシュとプリンスは無得点。先発ユニットは相手に12点上回られ、チームは14点差で敗れた。ここ12試合で9つ目の黒星だ。
フラストレーションが募る中、ジェームズは報道陣に話すことなくアリーナを後にした。彼のフラストレーションがハムHCの立場と関係しているかは不明だが、負けていることが影響しているのは確かだろう。
ダービン・ハムの契約と年俸
2022年のオフシーズン、ハムHCはレイカーズと4年契約で合意した。内容は公表されていないが、推定で年俸300万ドル(約4億3500万円/1ドル=145円換算)から500万ドル(約7億2500万円)と見られている。
ダービン・ハムの通算成績
レイカーズの指揮官として、ダービン・ハムは最初の117試合で60勝57敗という成績だ。
2023年にレイカーズをプレイイン・トーナメント出場からウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで導いており、ポストシーズンは9勝8敗、NBAプレイオフでは8勝8敗という成績を残している。
原文:Will the Lakers fire Darvin Ham? LA's head coach reportedly losing locker room over lineups, rotations(抄訳)
翻訳:坂東実藍