2024年2月、これまでアッシャーが行なってきたラスベガス・レジデンシー公演の歴史に、新たな1ページが付け加えられる。
2024年2月11日(日本時間12日)に米国ネバダ州ラスベガスで開催されるNFLの頂上決戦、第58回スーパーボウルのハーフタイムショーに、グラミー賞アーティストのR&Bシンガー、アッシャーが出演することが、9月に発表された。
USHER. LAS VEGAS. APPLE MUSIC HALFTIME SHOW. #SBLVIII https://t.co/Vh4qVbiAa4@Usher, @kimkardashian, @nfl, @rocnation, @nfloncbs pic.twitter.com/43nkjPngYz
— Apple Music (@AppleMusic) September 24, 2023
アッシャーの出演発表のポストは、このキム・カーダシアン版のほか、アッシャー版、ボルティモア・レイブンズWRのオデル・ベッカムJr.版、元シアトル・シーホークスRBのモーション・リンチ版、コロラド大フットボール部ヘッドコーチのディオン・サンダース版の複数バージョンがあり、発表当日には大々的にSNS上で告知された。
アッシャー
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オデル・ベッカムJr.
USHER. LAS VEGAS. APPLE MUSIC HALFTIME SHOW. #SBLVIII https://t.co/SVUwkUqYzX@Usher @OBJ @AppleMusic @rocnation @nfloncbs pic.twitter.com/hsk7IR6RtE
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モーション・リンチ
USHER. LAS VEGAS. APPLE MUSIC HALFTIME SHOW. #SBLVIII https://t.co/Vh4qVbj7ZC@Usher, @MoneyLynch, @nfl, @rocnation, @nfloncbs pic.twitter.com/udbZuGsuIF
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ディオン・サンダース
USHER. LAS VEGAS. APPLE MUSIC HALFTIME SHOW. #SBLVIII
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See you on February 11 on @NFLonCBS! 🔥@Usher @deionsanders @applemusic @rocnation pic.twitter.com/25irV9fDH1
アッシャーって誰?
2枚目のアルバム『My Way』(マイ・ウェイ)でタイトル曲を含むメガヒットを連発し、全米だけで700万枚という驚異的なセールスを記録。早々にスーパースターの地位を確立すると、これまでグラミー賞に輝くこと計8度、全世界でのCD/レコード総売上枚数は8000万枚を超える。近年は俳優、慈善家としても積極的に活躍の場を拡げると共に、ラスベガスでは過去に2度のレジデンシー公演で成功を収めてきた。スーパーボウル・ハーフタイムショーには、2011年に The Black Eyed Peas(ブラック・アイド・ピーズ)のステージにゲスト出演し、フィーチャリングでも参加している『OMG』を披露。今回が2度目の登場となる。
「死ぬまでに叶えたかった夢の一つがスーパーボウルでのパフォーマンス。ついにそれを実現できてほんと光栄だ。これまで観たことのないような自分のパフォーマンスを世界中に披露したい。待ちきれないね」
It’s happening! 🎤 @Usher will take the stage at the #SBLVIII @AppleMusic Halftime Show in Las Vegas.@NFL @NFLonCBS pic.twitter.com/vTl4IPIj1u
— Roc Nation (@RocNation) September 24, 2023
USHER:ハーフタイム・ヘッドライナー発表インタビュー(Apple Music)
なお、このスーパーボウル・ハーフタイムショー当日の現地2月11日にはアッシャーの自身9枚目となるニューアルバム『Coming Home』がリリースされることも発表されている。
Roc Nationの創設者/オーナーであるJay-Z(ジェイZ)は、NFLの公式リリース内で次のようにコメントしている。
アッシャーは究極のアーティスト、ショーマンだ。15歳でデビューしてしてからというもの、独自のキャリアを切り開いてきた。その完璧な歌、圧巻のコリオグラフィーはもちろん、ソウルを露わにしてくるアーティストだ。その驚異的なキャリアの過程で、ついに世界で最も大きなステージのひとつに立つことになったわけで、自分もそのマジックを目にするのが今から待ち遠しい。
第58回スーパーボウルは、Apple Musicがハーフタイムショーのスポンサーとなって2度目の大会となる。それ以前、2013〜2022年まではペプシがハーフタイムショーのスポンサーを務めていた。
2024年のスーパーボウル・ハーフタイムショーの出演者は?
NFLがラスベガスで行われる第58回スーパーボウルのハーフタイムショー出演者がアッシャーになることを発表したのは9月24日。この段階では、アッシャーのステージに、他のゲスト・アーティストが出演するかどうかは未定となっている。ただ、これまでのキャリアでジャスティン・ビーバーやアリシア・キーズなど、数々の大物アーティストとのコラボを実現してきたアッシャーだけに、スーパーボウルという大舞台での共演も期待される。
ちなみに2023年2月の第57回スーパーボウルのハーフタイムショーに出演したリアーナの名前が発表されたのもほぼ1年前だった。ゲストを入れることなく、自らの代表曲のメドレーでシンプルながらも圧巻のパフォーマンスを披露したリアーナのステージは、スーパーボウルのハーフタイム史上最多視聴者数を獲得した(1億2101万7000人)。
スーパーボウル・ハーフタイムショー出演者の報酬は?
ハーフタイムショーに出演するアーティストに支払われる報酬はゼロ、NFLはハーフタイムショーの演出コストは支払うものの、アーティストに対してはギャラを支払っていない。
それでもアーティストがハーフタイムショーに出演する理由の一つはそのインパクトの大きさだ。過去の例で見ると、2019年に出演したマルーン5は、ハーフタイムショー当日に楽曲セールスが434%アップ、2018年のジャスティン・ティンバーレイクのときには534%アップ、2017年のレディー・ガガのときには1000%アップしたと報じられている。
たとえ、ステージのギャラがゼロであっても、全世界で5600万人以上が視聴したというスーパーボウルならではの経済効果が、出演アーティストにはあるわけだ。
過去のスーパーボウル・ハーフタイムショー出演者
回 | 開催年 | 出演者 |
1 | 1967 | アリゾナ大学とグランブリング州立大学のバンドによる「Super Sighs and Sounds」 |
2 | 1968 | グランブリング州立大学バンド |
3 | 1969 | フロリダ A&M 大学のバンドとマイアミ地域の高校のバンドによる「America Thanks」 |
4 | 1970 | サザン大学バンド、アル・ハート、ライオネル・ハンプトン、ドク・セヴェリンセン、マルグリット・ピアッツァによる「Tribute to New Orleans」 |
5 | 1971 | サウスイースト・ミズーリ州立大学バンド |
6 | 1972 | エラ・フィッツジェラルド、キャロル・チャニング、アル・ハート、米海兵隊訓練チームによる「Salute to Louis Armstrong」 |
7 | 1973 | ミシガン大学バンド、アンディ・ウィリアムズ、ウッディ・ハーマンによる「Happiness Is…」 |
8 | 1974 | テキサス大学バンドによる「ミュージカル・アメリカ」 |
9 | 1975 | マーサー・エリントンとグランブリング州立大学のバンドによる「Tribute to Duke Ellington」 |
10 | 1976 | Up With Peopleによる「200 Years and Just a Baby: A Tribute to America's Bicentennial」 |
11 | 1977 | ウォルト・ディズニー・プロダクションズによる「It's a Small World」 |
12 | 1978 | ピート・ファウンテン、アル・ハート、ザ・アパッチ・バンドによる「From Paris to the Paris of America」 |
13 | 1979 | ケン・ハミルトンと様々なバンドによる「Salute to the Caribbean」 |
14 | 1980 | アップ・ウィズ・ピープルによる「A Salute to the Big Band Era」 |
15 | 1981 | ピート・ファウンテンとサザン大学バンドによる「A Mardi Gras Festival」 |
16 | 1982 | アップ・ウィズ・ピープルによる「A Salute to the 60's and Motown」 |
17 | 1983 | 「KaleidoSUPERscope」 |
18 | 1984 | ウォルト・ディズニー・プロダクションズによる「Salute to the Superstars of the Silver Screen」 |
19 | 1985 | トップス・イン・ブルーによる「A World of Children's Dreams」 |
20 | 1986 | アップ・ウィズ・ピープルによる「Beat of the Future」 |
21 | 1987 | ディズニーと高校バンドによる「Salute to Hollywood's 100th Anniversary and The Land of Make Believe」 |
22 | 1988 | チャビー・ チェッカー、88 グランド ピアノ、ロケッツ、南カリフォルニア大学とサンディエゴ州立大学のバンドによる「Something Grand」 |
23 | 1989 | 「BeBop Bamboozled」 |
24 | 1990 | ダグ・ カーショー、イルマ・トーマスによる「Salute to New Orleans」とピーナッツ・キャラクター40周年 |
25 | 1991 | ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックによる「A Small World Salute to 25 Years of the Super Bowl」 |
26 | 1992 | グロリア・エステファン、フィギュアスケーターのブライアン・ボイタノ、ドロシー・ハミルによる「Winter Magic」 |
27 | 1993 | マイケル・ジャクソンによる「Heal the World」 |
28 | 1994 | クリント・ブラック、ターニャ・タッカー、トラヴィス・トリット、ワイノナ、ナオミ・ジャッドによる「Rockin' Country Sunday」 |
29 | 1995 | トニー・ベネット、パティ・ラベル、アルトゥーロ・サンドヴァル、マイアミ・サウンド・マシーンによる「Indiana Jones and the Temple of the Forbidden Eye」 |
30 | 1996 | ダイアナ・ロスによる「Take Me Higher: A Celebration of 30 Years of the Super Bowl」 |
31 | 1997 | ダダン・エイクロイド、ジョン・グッドマン、ジェームス・ベルーシ、ジェームス・ブラウン、ZZトップによる「Blues Brothers Bash」 |
32 | 1998 | ボーイズ II メン、スモーキー ロビンソン、クイーン ラティファ、マーサ リーブス、テンプテーションズによる「A Tribute to Motown's 40th Anniversary」 |
33 | 1999 | スティービー・ワンダー、グロリア・エステファン、ビッグ・バッド・ブードゥー・ダディ、サヴィオン・グローバーによる「Celebration of Soul, Salsa and Swing」 |
34 | 2000 | フィル・コリンズ、クリスティーナ・アギレラ、エンリケ・イグレシアス、トニ・ブラクストンによる「A Tapestry of Nation」 |
35 | 2001 | エアロスミス、ブリトニー・スピアーズ、メアリー J. ブライジ、ネリーによる「The Kings of Rock and Pop」 |
36 | 2002 | U2 |
37 | 2003 | シャナイア・トゥエイン、ノー・ダウト、スティング |
38 | 2004 | ジャネット・ジャクソン、ジャスティン・ティンバーレイク、キッド・ロック、P・ディディ、ネリー、ジェシカ・シンプソンによる「Choose or Lose」 |
39 | 2005 | ポール・マッカートニー |
40 | 2006 | ザ・ローリングストーンズ |
41 | 2007 | プリンス |
42 | 2008 | トム・ペティ & ザ・ハートブレイカーズ |
43 | 2009 | ブルース・スプリングスティーン & The E Street Band |
44 | 2010 | ザ・フー |
45 | 2011 | ブラック・アイド・ピーズ(ゲスト:アッシャー、スラッシュ) |
46 | 2012 | マドンナ (ゲスト: Cee Lo Green、LMFAO、M.I.A. 、ニッキー・ミナージュ) |
47 | 2013 | ビヨンセ(ゲスト:デスティニーズ・チャイルド) |
48 | 2014 | ブルーノ・マーズ(ゲスト:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ) |
49 | 2015 | ケイティ・ペリー(ゲスト:ミッシー・エリオット、レニー・クラヴィッツ) |
50 | 2016 | コールドプレイ(ゲスト:ビヨンセ、ブルーノ・マーズ) |
51 | 2017 | レディー・ガガ |
52 | 2018 | ジャスティン・ティンバーレイク |
53 | 2019 | マルーン 5 (ゲスト:トラヴィス・スコット、ビッグ・ボーイ) |
54 | 2020 | シャキーラ、ジェニファー ロペス(ゲスト:バッド・バニー、 J.バルヴィン) |
55 | 2021 | ザ・ウィークエンド |
56 | 2022 | ドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、エミネム、メアリー・J・ブライジ、ケンドリック・ラマー |
57 | 2023 | リアーナ |
58 | 2024 | アッシャー |
※この記事はスポーティングニュース国際版の複数の記事を基に翻訳、日本向けに一部編集を加えたものとなります。
参考1:Super Bowl halftime show 2024: Usher to headline in Las Vegas
参考2:How much money are Super Bowl halftime show performers paid?
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版)