【ホープフルS2023】出走予定馬が発表! 予想オッズの上位、人気の中心となる出走馬は?

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2023年12月28日、中山競馬場でホープフルステークス(GⅠ/芝2000m)が行われる。JRAの発表によると、野路菊ステークス勝ち馬ヴェロキラプトル、サウジアラビアロイヤルカップ勝ち馬ゴンバデカーブース、凱旋門賞馬ソットサス全弟で京都2歳ステークス勝ち馬シンエンペラー、黄菊賞勝ち馬センチュリボンド、牝馬初優勝を狙うレガレイラらが出走を予定。22頭が出走登録を行っている。

今回はホープフルSの登録馬から勢力図を考察。予想オッズの上位となり人気を集めそうな有力馬を中心に、レースを展望していく。

■2023年ホープフルSの展望・人気・予想

着実にステップアップしたヴェロキラプトルが、重賞初制覇をGⅠで挑む。

6月24日の東京芝1800mの新馬戦でデビュー。1000m通過63秒4の、この時期の新馬としてはまずまずのペースで逃げた。直線でも脚を使い、2着に半馬身差をつけての勝利。前残りのレースではあったが、出走11頭中この馬の他に6頭勝ち上がったことから、ハイレベルの一戦だったといえるだろう。

3ヵ月ぶりとなった前走の野路菊ステークスでは、ハナに立つ競馬から一変して控えての競馬となったが、問題にすることなく上がり最速の脚を使っての快勝。前目ならある程度どんなレースでもできるところをアピールした。この2戦、異なる騎手が跨ったが、レース後コメントに共通していたのは「距離は伸びても良い」ということ。1800mから2000mの距離延長は、この馬にとってプラスに働くことだろう。例年よりも馬場状態の良い中山。この馬の先行力が十分に生きる舞台となりそうだ。

前走で強敵2頭を破ったゴンバデカーブースが、ここでも強敵を破って2歳王者に輝くか。

6月10日東京芝1600mの新馬戦でデビュー。ハナを切ってレースを引っ張ると、直線も脚を使い後続の追い上げを振り切ってデビュー勝ちを収めた。スローの後傾ラップとなりすんなり逃げが決まったが、上位馬はすべて未勝利勝ち。ハイレベルなメンバーで勝利したことは、実力の証明だろう。

続く2戦目は、新馬戦で圧倒的なパフォーマンスを見せたボンドガールやシュトラウスが出走したサウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)。その2頭が人気を分け合い、この馬は3番人気。レースでは人気2頭が終始折り合いを欠く中、最後方を追走し、直線は先に抜け出した2頭を外から差し切っての勝利で2連勝を飾った。先行して良し、差して良しという自在性は魅力。もちろん、前走で若さが見られたシーンはあった。ただ、これまで同様スムーズにレースを運べれば、それに見合った結果がついてくることだろう。

京都2歳ステークス勝ち馬シンエンペラーが、亡き母にGⅠをささげるか。

11月4日東京芝1800mの新馬戦でデビュー。先行して折り合うと、直線ではふらつく場面もあったが、押し切ってデビュー勝ちを決めた。2、3着が差し馬だった中、この馬は上がりも使って前目から押し切っており、内容の評価ができる走りだった。

前走のGⅢ・京都2歳Sでは一転して後方寄りの位置取りから徐々に進出していく競馬になった。直線でも中団だったが、馬群を縫うように上がって行き、最後の最後に差し切って重賞勝利。このレースの前日に亡くなった母Starlet's Sisterに向けての弔い勝ちともなった。

同馬はフランス産馬で、全兄は凱旋門賞馬ソットサス。フランスの競馬関係者もこの馬の活躍に注目しているだろう。世界的期待馬が期待に応え、2歳GⅠを制するか。

徐々に力をつけてきているセンチュリボンドが、一気にGⅠまでたどり着くことができるか。

8月20日札幌芝2000mの新馬戦でデビュー。好スタートを切り、向こう正面から先頭に立つ。その後は終始つつかれる展開となり、3頭並んで4コーナーを回ると、最後まで上位3頭併せた走りになったが、ゴール前で伸びあぐねて3着に敗れた。中1週で挑んだ、同じコースでの未勝利戦は、終始花を切る展開でそのまま逃げ切り初勝利。初戦より前向きさが出て、好内容での勝利だった。そして前走の紫菊賞では、武豊騎手が負傷のためC.ルメール騎手が騎乗。2番手追走から直線で逃げ馬と併せる形での追い比べとなったが、振り切って連勝を飾った。

初戦後のレースコメントで武豊騎手が「返し馬はダート向きかと思った」とコメント。実際レース内容からも、切れ味で勝負するタイプではない。したがって前に行って押し切る形がベストとなる。スタートがカギになるだろう。昨年の勝ち馬ドゥラエレーデはこのレースの後ダートで活躍。ハナ差で2着に敗れたトップナイフは、道悪の札幌記念(GⅡ)で好走した。似たタイプのセンチュリボンドもここでは期待が高まる。有馬記念で復帰後初勝利を飾ったばかりの武豊騎手に、この馬がJRAGⅠ完全制覇をもたらすだろうか。

初の牝馬Vを目指すレガレイラも虎視眈々とタイトルを狙っている。

7月9日函館芝1800mの新馬戦でデビュー。スタートは一息で、頭数が少ないこともありすぐに中団に取りつくと、4コーナーから追い上げ、直線で一気に前をとらえて初勝利を飾った。直線では1頭だけ脚が違う走りで、単勝1.4倍の人気に違わぬ走りを見せた。2着馬は続く未勝利を勝利し、GⅢ・札幌2歳ステークスも勝利したセットアップ。のちの重賞馬を子ども扱いしており、この馬の底知れぬ能力が知れるレースだった。

前走のアイビーステークスでも1番人気に推され、上がり3ハロン32秒7の強烈な脚を使ったが、前をとらえられずに3着。少頭数でスローペースと敗因ははっきりしているが、敗れたことで収得賞金を加算できず今回は抽選対象となる。抽選が通れば鞍上はC.ルメール騎手の継続騎乗が予定されている。サンデーレーシング並びにノーザンファームとしても能力を評価しているだろうが、まずは抽選が最初の関門となる。突破すれば、末脚が強烈なだけに、牡馬勢にとっても脅威となるはずだ。

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■ホープフルSの日程、競馬場、コース

2023年12月28日(木曜) 5回中山9日
第40回ホープフルステークスGⅠ
2歳オープン(国際)牡・牝(指定)馬齢
コース:2,000メートル(芝・右)
本賞金:7000,2800,1800,1100,700万円

■ホープフルSの出走予定登録馬一覧

アドミラルシップ    56.0    牡2 相沢郁(美浦)
アンモシエラ    55.0    牝2 松永幹夫(栗東)
インザモーメント    56.0    牡2 田中克典(栗東)
ウインマクシマム    56.0    牡2 畠山吉宏(美浦)
ヴェロキラプトル    56.0    牡2 高野友和(栗東)
カフェグランデ    56.0    牡2 嘉藤貴行(美浦)
ココナツキュート    55.0    牝2 土田稔(美浦)
ゴンバデカーブース    56.0    牡2 堀宣行(美浦)
サンライズアース    56.0    牡2 石坂公一(栗東)
サンライズジパング    56.0    牡2 音無秀孝(栗東)
ショウナンラプンタ    56.0    牡2 高野友和(栗東)
シリウスコルト    56.0    牡2 宗像義忠(美浦)
シンエンペラー    56.0    牡2 矢作芳人(栗東)
センチュリボンド    56.0    牡2 庄野靖志(栗東)
タリフライン    56.0    牡2 古賀慎明(美浦)
ディスペランツァ    56.0    牡2 吉岡辰弥(栗東)
テンエースワン    56.0    牡2 大久保龍志(栗東)
ニューステソーロ    55.0    牝2 高木登(美浦)
ホルトバージ    56.0    牡2 寺島良(栗東)
ミスタージーティー    56.0    牡2 矢作芳人(栗東)
レガレイラ    55.0    牝2 木村哲也(美浦)
ロジルーラー    56.0    牡2 稲垣幸雄(美浦)

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著者
Sporting News Japan Staff Photo

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