度会隆輝(ENEOS)のプロフィール|経歴・成績・ドラフトについて

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時事通信

度会隆輝(ENEOS)は、2023年のプロ野球ドラフト会議で上位指名候補として注目を浴びる社会人屈指のスラッガーだ。度会の基本プロフィール、選手としての特徴やプレースタイル、主な戦績、経歴などについて紹介する。

度会隆輝の基本プロフィール

  • 氏名(読み/ローマ字表記):度会 隆輝(わたらい りゅうき/Ryuki, Watarai)
  • 生年月日:2002年10月4日
  • 出身地:千葉県
  • 身長・体重:183cm83kg
  • 投打:右投左打
  • 守備:外野手
  • 所属チーム歴:柏井小(東京北砂リトル) - 下貝塚中(佐倉リトルシニア) - 横浜高 - ENEOS

※身長・体重は都市対抗2023(サンデー毎日増刊)より

選手としての特徴・プレースタイル

183cm83kgのバランスの取れた体格から、振り切るスイングで鋭い打球を放つ左の強打者。その打撃はしばしば「天才的」と評される。中学、高校時代はバットコントロールに優れた好打者だったが、社会人入りしてからは力強さが増し、確実性と長打力を併せ持つスラッガーへと成長を遂げた。

高校までは主にセカンドを守っていたが、社会人ではチーム事情もあり主にライトを守る。守備・走塁でも年々レベルアップし、プロのスカウトからも一定の評価を受けている。

優勝を果たした社会人2年目の都市対抗野球大会では、本塁打を放ってベンチに帰ってきたときや、優勝後のヒーローインタビューなどで絶叫。野球ファンの間では天真爛漫なキャラクターでも知られている。

父は東京ヤクルトスワローズで内野手として活躍した度会博文(現・東京ヤクルトスワローズベースボールアカデミー/ヘッドコーチ)。兄の度会基輝も拓大紅陵高、中央学院大を経てJPアセット証券野球部で内野手として活躍している。

2023年のドラフト候補筆頭

高卒で社会人入りした度会は3年目の今季でドラフト指名解禁となり、プロ野球ドラフト会議での指名が可能になる。高校時代にはプロ野球志望届(プロ志望届)を提出しながらも、指名漏れとなり悔しさを味わった。しかし社会人の3年間でレベルアップして迎える今秋ドラフトでは、1位指名の有力候補に挙げられている。

ENEOSからはこれまで多くの選手がプロ入りを果たしており、近年では塩見泰隆(2017年4位/ヤクルト)、高梨雄平(2016年9位/楽天)、三上朋也(2013年4位/DeNA)らが活躍を見せている。

また、川村丈夫(1996年/横浜)、小桧山雅仁(1992年/横浜)、根本隆(1974年/大洋)、五月女豊(1972年/阪神)がドラフト1位指名を受けており、度会が続けば5人目となる。

度会隆輝のこれまでの経歴

柏井小では東京北砂リトルでプレーし、6年時には東京ヤクルトスワローズジュニアに選出された。佐倉シニアでは西川僚祐(現・千葉ロッテマリーンズ)らとともにジャイアンツカップ優勝を果たした。さらに侍ジャパンU-15ではアジアチャレンジマッチ2017に出場し優勝、大会MVPも受賞した。

また、TBS系「炎の体育会TV」内のヒットTheターゲット(鳥栖バッティングで制限時間内に全ての的を射抜く企画)に出場。父・博文のトスで、過去に出演したプロ野球選手らも成し得なかったパーフェクトを達成してみせた。

横浜高では1年時から公式戦に出場し、夏には代打の切り札として6打席連続安打を記録。夏の甲子園でも安打を放った。秋にはセカンドのレギュラーとして秋の神奈川大会優勝、関東大会ベスト8に貢献した。しかし故障のため翌春センバツでは代打での出場となった。

2年時は神奈川大会でも4強が最高で、全国大会への出場はならず。3年時には新型コロナウイルスの影響で夏の神奈川大会が中止となり、3度目の甲子園出場は果たせなかった。神奈川独自大会ではベスト8で敗退。プロ志望届を提出したが、同期の松本隆之介(DeNA3位)、木下幹也(巨人育成4位)が指名を受ける中、度会は最後まで名前が呼ばれなかった。

社会人野球の名門・ENEOS入社後は1年目から主力として活躍。2年目には都市対抗野球大会で21打数9安打、11打点、4本塁打と打ちまくり、チームの9年ぶり12回目の優勝に貢献。橋戸賞、若獅子賞、打撃賞を獲得するなどタイトルを総なめにした。

3年目の今シーズンも都市対抗野球大会に出場。2回戦敗退で大会連覇はならなかったが、秋のドラフト会議へ向けてアピールを続けていく。

度会隆輝の主な戦績・個人成績・受賞歴

小学6年(2014年)

  • 東京ヤクルトスワローズジュニア:グループリーグ敗退(1勝1分)

中学1年(2015年)

中学2年(2016年)

中学3年(2017年)

ジャイアンツカップ:優勝

リトルシニア全国選抜野球大会:優勝

  • U-15 アジアチャレンジマッチ2017(侍ジャパンU-15):優勝(3試合/10打数7安打、5打点/最優秀選手)
  • TBS系「炎の体育会TV」ヒットTheターゲット:プロも含めて初のパーフェクト達成

高校1年(2018年)

  • 春の神奈川大会:優勝
  • 春の関東大会:ベスト8
  • 夏の神奈川大会(南神奈川大会):優勝(6試合/9打数7安打、3打点)

夏の甲子園:3回戦進出(3試合/2打数1安打)

  • 秋の神奈川大会:優勝
  • 秋の関東大会:ベスト8

高校2年(2019年)

春のセンバツ:1回戦敗退(1試合/1打数無安打)

  • 春の神奈川大会:ベスト4
  • 夏の神奈川大会:ベスト8(4試合/16打数7安打、5打点)
  • 秋の神奈川大会:ベスト8

高校3年(2020年)

  • 春の神奈川大会:中止
  • 夏の神奈川大会(独自大会):ベスト8(5試合/17打数7安打、3打点)

社会人1年目(2021年)

  • 日本選手権:2回戦(2試合/7打数1安打)
  • 都市対抗野球:ベスト8(3試合/11打数2安打、1打点、1本塁打)

社会人2年目(2022年)

  • 都市対抗野球:優勝(5試合/21打数9安打、11打点、4本塁打/橋戸賞、若獅子賞、打撃賞)
  • 日本選手権:ベスト4(4試合/16打数2安打、3打点、1本塁打)
  • 社会人野球ベストナイン受賞(外野手)

社会人3年目(2023年)

  • 都市対抗野球:2回戦(2試合/9打数1安打、1打点)

太字は全国大会

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著者
林龍也 Tatsuya Hayashi Photo

神奈川県出身。中学時代は野球部で選手、高校、大学、社会人クラブチームではマネージャーとして野球に携わる。市役所勤務を経て高校野球専門メディアで企画・編集・執筆・翻訳などを担当。フリーライターとして独立し、『スポーティングニュース』『オリンピックチャンネル』『SPAIA』『高校野球ドットコム』などの媒体にコラムやレポート、SEO記事などを寄稿。オフには草野球を楽しんでいる。