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パスカル・シアカムのトレード先候補:ペイサーズ、マーベリックス、76ersなど

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Pascal Siakam
(Getty Images)

トロント・ラプターズはOG・アヌノビーをトレードで放出した。次はパスカル・シアカムだろうか?

シアカムはしばらく前からトレードを噂されている。だが、ラプターズに対する重圧は高まり始めた。2024年となり、トレードデッドライン(トレード期限)まで約1か月となっている。

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もちろん、だからといってラプターズがシアカムをトレードしなければいけないわけではない。だが、彼は契約の最終年を迎えている選手だ。トレードデッドラインまでに放出しなければ、ラプターズはチームの主力のひとりがオフシーズンにフリーエージェントで去る可能性に直面することとなる。

我々は以前もシアカムの移籍先候補について注目した。そのうち一部のチームは変わらずにシアカムが獲得可能になれば狙うと見られる。一方で、ほかにもシアカムにとって理にかなうチームはある。

パスカル・シアカムのトレード先候補

インディアナ・ペイサーズ

ペイサーズは今季ここまで最大のサプライズのひとつだ。インシーズン・トーナメントで決勝まで勝ち進んで以降は少し調子を落としている。だが、リーグ最高のオフェンスでイースタン・カンファレンスのプレイオフ枠を競っていることは変わらない。

攻撃面でペイサーズが助けを必要としているとは思わないかもしれない。だが、シアカムの存在は、すべてをつくり出さなければというタイリース・ハリバートンの重圧をある程度和らげる。2人はトランジションやピック&ロールのパートナーとして互いをうまく補完するだろう。そしてペイサーズならラプターズにできない方法でシアカムのためのスペースを空けるショット力がある。

守備に関しては、シアカムひとりでペイサーズのディフェンスをエリートクラスにできるわけではない。だが、サイズと万能性をもたらすだろう。攻撃のバリエーション増加と有能な守備は、ペイサーズが競っていくために必要なことのはずだ。

以前、ラプターズ移籍が噂されたマイルズ・ターナーだが、ペイサーズはセンターで彼のショット力とリムプロテクションを必要としている。ベネディクト・マサリン、ジェレス・ウォーカー、アンドリュー・ネムハードといった、スコッティ・バーンズと時期が合う有望な若手を中心とした条件が、ペイサーズのベストのオファーとなるだろう。

アトランタ・ホークス

ホークスのシアカムに対する関心は以前も伝えた。デジャンテ・マレーを獲得した時は、すぐに勝利を目指すための動きだったが、現在もホークスは勝率5割に満たないチームだ。シアカムなら攻撃で彼らを異なる次元に導き、ホークスが強く必要としている守備強化ができる。

ラプターズがイマニュエル・クイックリーを手にした今、マレーのトレードはあまり理にかなわらない。また、ジェイレン・ジョンソンはトレードするにはホークスにとってあまりに貴重かもしれない。ラプターズはサラリーを合わせるために、ボグダン・ボグダノビッチやディアンドレ・ハンターを中心とし、オニエカ・オコングやサディック・ベイ、コービー・バフキン、AJ・グリフィンらを組み合わせる取引を狙うだろう。

Pascal Siakam
(Getty Images)

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サクラメント・キングス

キングスがシアカムの移籍先にあがるのも初めてではない。

キングスにはすでにディアロン・フォックス、ドマンタス・サボニスと2人のオールスター選手がいる。だが、昨季のプレイオフ・ファーストラウンドでゴールデンステイト・ウォリアーズに敗れ、さらに築いていこうとしているキングスに、シアカムはさらなるパンチ力をもたらすだろう。フォックスとシアカムはトランジションでダイナミックなコンビとなるはずだ。フロントコートでより信頼できる3ポイントシューターが加われば、サボニスもその恩恵を受けるだろう。シアカムにとっても、カッターとしてサボニスとの連係から良いプレイができるはずだ。

キングスも守備効率ではリーグのボトムハーフというチームだけに、ここでもシアカムの万能性は役立つに違いない。

シアカムのサラリーと合わせるのに、キングスはハリソン・バーンズとケビン・ハーターで近づけることができる。大きな疑問となるのは、キングスにキーガン・マレーをあきらめるつもりがあるかどうかだ。彼を手放さないなら、ラプターズの関心を引きつけるのに、大きな選択が必要となるだろう。

ダラス・マーベリックス

NBAインサイダーのマーク・スタイン記者によると、マーベリックスはシアカム獲得のトレードの可能性について「一定の模索への関心を示した」という。同記者は関心が「誇張」されているとしたが、マーベリックスはパワーフォワードのアップグレードを目指していると言われる。希望リストのトップではないかもしれない。だが、シアカムはNBAで有数の4番だ。

シアカム、ルカ・ドンチッチ、カイリー・アービングが一緒になれば、多くのことを解決しなければいけないかもしれないが、ダイナミックなトリオを形成するだろう。ドンチッチはトップ5の選手で、アービングは別のスター選手たちとの共演経験が豊富なスター選手だ。そしてシアカムは彼らにとっての安全弁となるだろう。

マーベリックス最高の若手有望株といえば、デレック・ライブリー二世だ。しかし、彼はドンチッチやアービングと一緒にプレイするのに完璧にフィットする。5か月のレンタルになるかもしれない取引のために、マーベリックスのフロントオフィスがライブリー二世をあきらめるとは想像しがたい。シアカムを獲得する上でマーベリックスにとって最善なのは、ティム・ハーダウェイJr.、リショーン・ホームズ、ジョシュ・グリーンで枠組みをつくることだ。

ゴールデンステイト・ウォリアーズ

以前もシアカムのウォリアーズ移籍について報じたが、その時はシアカム、サディアス・ヤング、オットー・ポーターJr.と、クレイ・トンプソン、ジョナサン・クミンガ、モーゼス・ムーディー、ドラフト2巡目指名権2つという条件だった。ラプターズにとっていくつかの重要な条件を満たす。

調子を落としているシーズンとはいえ、トンプソンが圧倒的な3Pシューターであることは変わらない。グレイディ・ディックの理想的なメンターにもなるだろう。ムーディーはさらなるショット力をもたらすはずだ。クミンガはリーグで最も興味深い有望株のひとりである。

おそらく、現時点でラプターズがシアカムと引き換えにこれ以上を得ることはないだろう。

フィラデルフィア・76ers

ジェームズ・ハーデンのトレード評価で伝えたが、76ersは彼を手放す見返りで将来的な別の手を打つためのお膳立てをした。

そして彼らは機能する方程式を見つけている。必要なのは、タイリース・マクシーとジョエル・エンビードを支えるロールプレイヤーを向上させるのか、それよりも3人目のスターを加えるべきかを見極めることだ。

シアカムなら興味深い補強となる。3Pシューターとしての衰えは、NBA有数の支配的なペイントスコアラーであるエンビードと並べる上での懸念となるだろう。だが、76ersはオープンコートでより良いチームになり、シアカムのプレイメークはハーフコートでの選択肢を増やすことになる。

サラリーを合わせるのに、トバイアス・ハリスが絡められることは確実だろう。76ersのベテラン選手たちは、再建を目指すラプターズの関心を引かないはずだ。そのため、おそらくは指名権中心の取引にせざるを得ないだろう。

原文:Updated Pascal Siakam trade destinations: Pacers, Mavericks, 76ers among top landing spots for Raptors star(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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著者
Scott Rafferty Photo

Scott Rafferty is a Senior NBA Editor for The Sporting News

坂東実藍 Miran Bando Photo

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。