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ドラフト上位指名候補ブランドン・ミラーを分析 ベスト&ワーストゲームに見る長所や弱点

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Brandon Miller
(Getty Images)

2022-2023シーズンを通じて、NBAドラフト2023で全体2位指名されるのは、スクート・ヘンダーソンと見られていた。

だが、そうではなくなるかもしれない。

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ドラフトに向かう中で、ヘンダーソンの名前よりも先にブランドン・ミラーの名前を聞く可能性が高まっているようだ。シャーロット・ホーネッツだけが、1巡目で指名すべき「答え」と考えているのではない様子。「ほとんどのNBAチーム」が、ヘンダーソンよりミラーを上位に見ていると言われる。

ミラーには賛否両論ある。そこで、彼のシーズンベストゲームとワーストゲーム、そしてその中間のゲームを振り返ってみよう。

ブランドン・ミラーのシーズンベストゲーム:対サウスカロライナ 

スタッツ:41得点、8リバウンド、1アシスト、3スティール、2ブロック
ショット:FG25本中14本成功、3P13本中6本成功、FT8本中7本成功

まず大きいのは、ミラーのサイズだ。

NBAドラフトコンバインには参加しなかったが、『ESPN』は6フィート9インチ(約206センチ)の200ポンド(約91キロ)と報じた。ウィングスパンは7フィート1インチ(約216センチ)と伝えられている。特にこのリーチの長さは、ミラーを相手にとって厄介なディフェンダーにするだろう。パスレーンを阻み、リムを守る武器となる。

サウスカロライナ大学との試合では、3スティールのうち2つを試合序盤に記録した。長い腕を使ってパスを阻んだものだ。

以下の場面では相手選手にファウルすることになったが、ディフェンダーとしてどういうインパクトを及ぼせるかを示している。

加えて、数分後にミラーはこのチェイスダウンブロックを披露した。

攻撃では、ペリメーターから相手に大きなダメージを与えることができる。この試合ではシーズンで自身2番目に多い6本の3ポイントショットを沈めたが、そのうち4本はキャッチしてからのショットだった。

サイズを考えれば、ミラーの動きはかなり見事なものだ。リリースがスムーズで速い。そしてリーチの長さは、次のレベルでも相手ディフェンダーの上からショットを決めるのに役立つだろう。

ミラーはスポットアップシューターとしてすぐに価値を高めるに違いない。スクリーンからのプレイも楽にこなせるようだ。

サウスカロライナ大との試合で見せた2本のドリブルからの3Pもスムーズだった。

NBAにもうまく移行できると思わせるミラーのもうひとつの特徴は、オープンコートでの出来だ。ボールを持ったらすぐに攻めるポテンシャルがあるだけでなく、トランジションで懸命に走る。そしてリムの上でプレイできる運動能力も持ち、アリウープで相手の脅威となるのだ。

ラメロ・ボールのようなエリート級のパサーや、ボールを持てば複数のディフェンダーを引き寄せるデイミアン・リラードのようなエリート級のスコアラーと一緒に、ミラーがコートを駆ける姿を想像すると興味深い。

複数のポジションで守れ、フロアを広げることができ、トランジションにも加われるミラーには、NBAでも堅実な存在となる能力がある。その彼がどこまで飛躍できるかは、クリエイターとしてどれくらい成長できるか次第だ。

サウスカロライナ大との試合では1アシストだったが、ハーフコートオフェンスで何度かうまいドライブやフィニッシュがあった。

そのうちのひとつでは、2人のディフェンダーの上から豪快にダンクを見舞っている。

土壇場でタイスコアとなる得点をあげ、オーバータイムに持ち込むプレイもあった。

そしてこの日最後の得点で、ミラーはアラバマ大学を勝利に導いている。

ブランドン・ミラーのワーストゲーム:対サンディエゴステイト

スタッツ:9得点、11リバウンド、3アシスト、6ターンオーバー
ショット:FG19本中3本成功、3P10本中1本成功、FT2本中2本成功

ミラーが最後に残した印象は素晴らしいものではなかった。アラバマ大がサンディエゴステイト大学に敗れた試合だ。

31分間の出場で、ミラーは3P10本中1本成功を含むフィールドゴール19本中3本成功にとどまった。11リバウンド、3アシストを記録したが、ターンオーバーはシーズン自身最多の6だ。

ミラーに関する最大の懸念は、安定して自分と味方のための攻撃をつくれる選手になれるかどうかという点だ。6フィート9インチ(約206センチ)のサイズとしては堅実なボールハンドリングだが、最高級ではなく、小刻みに動くわけではない。

マーカス・スマートやドリュー・ホリデーが、NBAで最高のペリメーターディフェンダーであることには理由がある。ボールを持った時のミラーが緩くなる時があるのを考えれば、彼らのような選手を相手にした際の重圧にどう対処するのか気になるところだ。

線の細さもあって、ミラーはアイソレーションでディフェンダーをすり抜けるのに苦労することがある。

以下の場面では、攻撃をする中で常に相手ディフェンダーについてこられ、パスを出すことになった。

さらに、フィニッシュ能力にもいくらかの懸念がある。

The Box and One』によると、アラバマ大でのミラーは、トランジションからのリムでのショット成功率が76.7%だが、ハーフコートオフェンスからでは39.3%にとどまっている。後者の数字は彼のような選手にとって懸念すべきものだ。

サウスカロライナ大との試合で見せたダンクは見事だったが、ミラーは最も爆発力のあるアスリートというわけではない。ディフェンダーを吹き飛ばし、フィニッシュに持ち込むことができないことで、サンディエゴ大との試合では何度かぎこちないドライブをすることになった。

決めると思われたレイアップを外してしまう場面もあった。

ただ、全般的にはミラーにとって悪いゲームだったが、それでも何度かきらめきは見せている。

以下の場面では、相手を抜くのに特別なことは何もしていないが、忍耐力とコントロールでイージーなフローターにつなげた。

このように、左手からのアシストも記録している。

それも一度ではなく…

二度でもなく、三度もマークしたのだ。

ミラーを指名するチームは、こういったプレイメーク能力に魅力を感じているだろう。

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ブランドン・ミラーの中間のゲーム:対ケンタッキー

スタッツ:19得点、7リバウンド、0アシスト、1ブロック、1スティール
ショット:FG15本中7本成功、3P6本中2本成功、FT3本中3本成功

ケンタッキー大学との試合では、ミラーが調子を上げるまでに時間がかかった。開始からFG4本試投で成功なく、最初のバスケットは前半残り7分を切ってからだった。

マッチアップした選手は、6フィート9インチ(約206センチ)、205ポンド(約93キロ)。ミラーはやりやすくなかったようで、長さや強さを生かされ、イージーなかたちをつくらせてもらえなかった。

何度かトライはしたが、あまりスペースをつくることができなかった。

前半で最も印象的だったプレイは、FGを決められなかった場面だ。しかし、相手のショットが落ちたリバウンドを拾い、一気に相手陣内まで持ち運んで、力強くバスケットに向かっていき、シュートファウルを獲得している。

ミラーはこの日19得点で、そのうち12得点を後半にマークし、ケンタッキー大に逆転の希望を抱かせなかった。前述の相手フォワードとのマッチアップでFGを決めたのは1回だけ。オフェンシブリバウンドを拾ってからの、ゴール下での混戦から決めたものだった。

ただ、6フィート5インチ(約196センチ)、205ポンド(約93キロ)の相手に対しては、よりアグレッシブにプレイをつくることができたようだ。

6フィート4インチ(約193センチ)、193ポンド(約88キロ)の相手に対しても同様だ。

守備でのベストプレイは前半。アイソレーションでの守備からショットをブロックした。

ベストゲームとワーストゲームから見るブランドン・ミラーの可能性

ミラーに魅力を感じるチームがある理由は簡単に分かるだろう。多才で3Pをたくさん決められると証明しており、影響力のあるディフェンダーになるポテンシャルも持った6フィート9インチ(約206センチ)のウィングだ。サイズは大きなアドバンテージとなる。ミッドレンジからのショットやフローターを向上させれば、フィニッシャーとしての限界もある程度乗り越える助けとなるだろう。ポストからのプレイも同様だ。それは、肉体の成長とともに可能になるだろう。

ドラフトで2位ないし3位で指名される選手に期待するようなスター選手になれるかどうかは、プレイメーカーとしての成長にかかっている。

『スポーティングニュース』のドラフトエキスパートであるカイル・アービング記者は、ミラーをブランドン・イングラムやポール・ジョージと比較した。クリス・ミドルトンとの比較も堅実だろう。彼らは3人ともNBAドラフトに臨む前、ミラーと同じような弱点や懸念を指摘されていた。だが、リーグ有数のウィングに成長している。

ミラーにも同じようになるだけの武器がある。ヘンダーソンより先に彼を指名するチームは、イングラム、ジョージ、ミドルトンと同じように、ミラーがそれらをうまく駆使していくと確信しているはずだ。

原文:Victor Wembanyama’s hands size goes viral with insane photo after throwing Yankees ceremonial first pitch(抄訳)

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著者
Scott Rafferty Photo

Scott Rafferty is a Senior NBA Editor for The Sporting News