プロ野球の使用球は硬式?軟式?甲子園や中学野球で使ってるのはどっち?

Author Photo
(Getty Images)

野球で使うボールには、大きく分けて硬式球と軟式球の2種類があります。白地に赤い縫い目がある革製の硬式球と、ゴム製の軟式球です。この記事では硬式球と軟式球の主な違いや、各カテゴリーや大会で使用しているボールの種類について解説します。

硬式球と軟式球の違い

硬式球はコルク、ゴムなどでできた芯に羊毛を巻きつけ、2片の牛皮または馬皮で包み、頑丈に縫い合わせたものです。日本では牛皮を使用しています。一律の規格があり、どのカテゴリーで使っている硬式球も、基本的には同じ作りになっています。

▶無料&プレミアムで生中継! ABEMAでMLB 2023年シーズンをチェック!

一方の軟式球はゴム製のボールで、中身が空洞になっています。M号、J号、D号、H号の4種類があり、M号は一般用、J、D号は少年用として使用されます。H号は準硬式球とも呼ばれ、硬式球の中身をゴム製の皮で包んだもので、軟式球と硬式球の中間のようなボールです。

一般的に硬式球はあまり跳ねず、硬いため当たると痛いです。一方の軟式球は反発力が強いためよく跳ね、当たったときの痛みは硬式球ほど強くないと言われています。

プロ野球では硬式球を使用

プロ野球では全ての試合で硬式球を使用します。一般的に「プロ野球」と呼ばれるのは、日本野球機構(NPB)が主催し、読売ジャイアンツや福岡ソフトバンクホークスなどの12球団からなるリーグのことです。

NPB以外でも、メジャーリーグベースボール(MLB)や四国ILplusなどの国内独立リーグなどのカテゴリーでも、硬式球を使用しています。

「夏の甲子園」で知られる高校野球では硬式球を使用

「夏の甲子園」「春のセンバツ」をテレビで目にする機会も多いかと思います。これらの試合で使われているのも硬式球です。

所謂「高校野球」では、硬式球が使われていますが、高校のカテゴリーでは「軟式野球」も存在し、こちらでは軟式球を使用して競技を行います。

中学野球ではどちらを使う?

一般的な中学の部活動として行う野球では、軟式球が使用されます。一部の学校では部活動として硬式野球に取り組んだり、逆に軟式のクラブチームもあります。「全国中学校軟式野球大会」通称「全中」では中学校の部活動チームの日本一を争います。「全日本少年軟式野球大会」ではクラブチームなども含めた軟式日本一を決めます。

中学硬式野球はシニアリーグ、ボーイズリーグ、ポニーリーグ、ヤングリーグなどの、学校外のクラブチームとして行われることが多いです。「全日本中学野球選手権大会ジャイアンツカップ」は、各リーグの代表が出場し、中学硬式日本一を決める大会として知られています。

中学軟式から高校の硬式野球にスムーズに移行するため、中学3年生を対象としたKボールの大会もあります。素材は軟式球と同じゴムで、重さと大きさは硬式球と同様のボールです。

少年野球、リトルリーグではどちらを使う?

小学生のカテゴリーでは、少年野球(学童野球)で軟式球を、リトルリーグやボーイズリーグ、ヤングリーグなどで硬式球を使います。

「ジャイアンツジュニア」などが出場するNPB12球団ジュニアトーナメントでは軟式球を使用します。

大学野球、社会人野球ではどのボールを使う?

大学の「東京六大学野球」や「全日本大学野球選手権」、社会人の「都市対抗野球大会」では硬式球が使われます。一般的な大学野球、社会人野球では硬式球を使います。

ただし、大学では硬式野球の他に軟式球、準硬式野球のリーグや大会もあり、大学によって「軟式野球部」「準硬式野球部」「硬式野球部」があります。

また社会人でも、軟式の企業チームや、硬式のクラブチームなど運営形態は多岐にわたっています。趣味や仲間内の活動、会社のレクリエーションとして行われる「草野球」では、軟式球が使われることが一般的です。

▶無料&プレミアムで生中継! ABEMAでMLB 2023年シーズンをチェック!

著者
Sporting News Japan Staff Photo

日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。